ここでは,教育パターン プロジェクト (The Pedagogical Patterns Project) による『教育パターン (Pedagogical Patterns)』の翻訳を,同プロジェクトからの許可を得てご紹介します.
原文は,上記サイトに有ります.
教育パターン (Pedagogical Patterns)
教育パターン プロジェクト (The Pedagogical Patterns Project: PPP)
http://www.pedagogicalpatterns.org/
私達が最近取り組んだパターンを見るにはここをクリック!
パターンというのは,或る特定の領域における最良の実践を表現しようとするものです. 「教育パターン」は,教えることと学ぶことの実践に関する熟練者の知識を表現しようとしています. 実践の本質を,知識を必要とする人々に容易に伝えることができるようなコンパクトな形式で表現することを意図しています. 新人のインストラクタが先輩が知っていることを毎度学び直す必要が有る状況と,コミュニティー内において教え方に関する知識を容易に移行できる状況. この二つの状況の間には,一体どんな違いが有るのでしょうか. 互いに緊密に結びついたアクセスしやすい形式で「教育パターン」を示すことで,その違いを示すことができるかも知れません.
パターンは本質的に問題を解決します. この問題というのは,異なる状況の中で繰り返し起こるものの一つでなければいけません. 私達は,教える,ということを行う上で,学生への動機の与え方だとか,教材の選び方や教材の順序付けの仕方,生徒の評価方法のような多くの問題を抱えているのです.
これらの問題は繰り返し起こります. そしてその度に少しずつ異なった形をしているのです. 問題が起きる度に,そこには私達の解決策の選択に影響を及ぼすような考慮すべきポイントが有ります. この影響力によって,私達は問題の解決策に近づいたり,その解決策から遠ざかったりします. パターンは問題と解決策を示すべきです. その影響力を受けた問題は,その問題への解決策が有益に適用されなければいけません.
パターン ランゲージは複雑な振る舞いや複雑な生成物を生み出すために一緒に機能する一セットのパターンです. パターン ランゲージの中のそれぞれのパターンがそれ自体は単純であるのと対照的です. パターンのコミュニティーは,分離されたパターンが,ソフトウェア システムや組織及びプロセスをどんどん良くしていく方にだけ働くことを悟り始めました. 他方では,パターン ランゲージは,根本的で且つ永続的な改良を保証します. 一つのとても成功した教育パターン ランゲージは,アストリット・フリッケ (Astrid Fricke) 及び マルクス・フェルター (Markus Voelter) による『セミナー』です (パターンの例を見てください). それは,短いコースをどう立案し実施していくかについて記述しています. このランゲージ中に (若しくは任意のパターン ランゲージの中に) 斬新さは殆ど有りません. しかし,それはしばしば忘れられ時々は見落とされる熟練者の知識を一つの場所に集めてくれるのです.
多くの教育者が,数年間教育パターンのプロジェクトに参加しています. この国際的なウェブサイトには,これらの教育パターンのうちのいくつかを含む寄稿が有ります. 寄稿は切に求められています. また,コミュニティーのメンバーは,彼らの仕事を開発する新しいパターンの作者と仕事をすることを嬉しく思います.
私達は常に更なるアイディアを探し求めています. また,私達はこれらパターンの正当性を立証する人々を探し求めています. つまり,私達が集めたパターンをそれらの人々が自らの実践により再現した数々の事例を見ていきたいと考えているのです. これは,あらゆるパターンのプロジェクトにとって重要な局面なのです.
このページでは,現在プロジェクトに参加している人達をリストアップしています. そして,特にプロジェクトへの彼らの係わり合いに関して背景的な情報を提供しています. 並びはアルファベット順です.
ジョゼフ (ジョー: Joe)・バーギン (Joseph Bergin) は,ニューヨークのペース大学のコンピュータ科学の教授です. 彼は今全ての彼のコースの中で広範囲に技術を使っていますが,これまでの彼の殆どの経歴は,専ら伝統的な大学の環境で小さなクラスを教えることに費やされてきました. 更に彼は,数回集まってから単純なコミュニケーション・ツールを使用したサイバースペースで長く続けられるようなハイブリッドないくつかのコースでも教えています. ユッタ (Jutta) と異なり,彼は教え方それ自体の正式なトレーニングを受けていません. 三十年間の試みと (多くの) 失敗は,必要な試練でした.
ユッタ・エクシュタイン (Jutta Eckstein) は,ドイツのミュンヘンで独立トレーナー兼コンサルタントをしています. 彼女は,1990年からオブジェクト指向のソフトウェアを開発しました. また,1991年からは産業界でのオブジェクト技術のコースを立案及び教授していました. 教員教育のコースを完成し,多くの産業界における「トレーナーを訓練する」プログラムを導き出したことで,彼女の主な関心の的はオブジェクト技術を教えることを支援する技術にあります.
マリリン・マンズ (Mary-Lynn Manns) は,1981年からアシュビルのノースカロライナ大学の学部にいました. その間彼女は,オブジェクト技術を含む様々なコースを教えました. 彼女は教育パターン プロジェクトの創設メンバーのうちの一人です. 彼女のパターンへの興味は「組織へパターンを導入する」ことにも及んでいます.
ヘレン・シャープ (Helen Sharp) は,ソフトウェアのプロフェッショナルのためのオブジェクト技術のマスター・レベル長期教育コースの立案と開発に責任を負う人々のうちの一人でした. このコースは,1994年11月に最初に公開され,一年で多分400人を超える学生が受けました. 彼女は,二年間に渡りコース実施の長を務め,また指導に当たりました. 彼女は,コースを通して,経験を積んだソフトウェア開発者が従来の開発方法からオブジェクト指向のアプローチに移行するのを手助けする最もよいやり方を調査しています.
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マルクス・フェルター (Markus Voelter) は,ドイツでエンタープライズ・インフラストラクチャ及びオブジェクト技術に関する仕事をしています. 彼は,独立コンサルタント兼開発者兼トレーナーです. 彼の主な興味は,パターンとフレームワークの領域に有ります. マルクス (Markus) は,アストリット・フリッケ (Astrid Fricke) との共同による『セミナー』というパターン ランゲージ を含むいくつかのパターン (ホームページを参照) を書いています.
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ここには,プロジェクトの一環として作成されたいくつかパターンの例が有ります. 私達は,全ての人に,これらを試して私達にフィードバックしてくれることをお願いします.
このパターン ランゲージは,産業界または学界の,正式に教育を学んでいないインストラクタのために書かれています. 私達はこのパターン ランゲージを,自分のセミナーがどこかうまくいっていないと感じていて,たとえ失敗しても何処を変えれば良いのか或るいは理由として何が考えられるのかが恐らくは判らない彼等のために特に書きました. このパターン ランゲージは状況改善のためのいくつかのヒントを与えます,つまり,あなたがどのようにすればよりよいセミナーを実施することができるかについてのヒントをです.
『セミナー』 パターン ランゲージに関してもっと知るには,http://www.voelter.de/seminars (訳者注: 英語) を訪れてください.
この論文は,自分が何を教えるかだけでなく自分がその論題をどのように伝えるかに関心がある教育者を,聴き手として想定しています. この論文は,教育者の立場からの教え方と同様に,学生の立場からの学び方にも取り組んでいます.
ここを参照してください (訳者注: 2003/12/26 現在リンク切れ). PDF (訳者注: 英語) がダウンロードできます.
この十四のパターンは,コンピュータ科学のコースの開発のためのパターン ランゲージへの取っ掛かりを構成しています. これらは,他の分野へも同様に適用ができるかも知れません. これらのパターンは,全てが同じような規模である訳ではありません. 或るものは,全般的なコースの構成を論じており,或るものはとても低いレベルのものを論じています. 全体としては,大きな構成のもの (学期を通じたコース) から小規模なもの (毎日の活動) まで有ります. 長期的なゴールは,適切なパターン ランゲージにこれらを発展させることです. これには,他の同様のパターンで補うことが必要でしょう.
ここを参照してください (訳者注: 英語).
ここでは現在の活動及び現在のプロジェクトをリストアップしています.
このパターン集は,より広い観点から教えることに焦点を当てています.
PDF (訳者注: 英語) がダウンロードできます.
このパターン集では,生徒を引き付け,活動的にしておくことに焦点を当てています.
PDF (訳者注: 英語) がダウンロードできます.
このパターン集は,フィードバックを行なったり得たりすることに焦点を当てています.
PDF (訳者注: 英語) がダウンロードできます.
このパターン集では,経験に基づく学習に焦点を当てます. 実験や生徒を引き付けることによる学習に何が必要なのかに焦点を当てているのでしょうか? いいえ. 自分自身の経験にです.
PDF (訳者注: 英語) がダウンロードできます.
このパターン集は,教育の技法の多様性を論じるパターンから成ります. 学習者はそれぞれ違ったやり方で学習します. 従って,有能なインストラクタは,それぞれの学生が違った方法で教材に向かい合うのを手助けできなければなりません.
PDF (訳者注: 英語) がダウンロードできます.
ジョー (Joe) は現在,宣伝の目的と PPP の参加者として私達自身を「世に知らせる」ためにバッジをデザインしています.
いくつかのサンプルが利用できます. フィードバックは直接ジョー (Joe) にお願いします.
実像を知るために本質的な内容を書き直すべきであると私達が感じた,かなり多くの教育パターン (訳者注: 2003/12/26 現在リンク切れ) が有ります. 私達の目標は,それらのうちのいくつかを書き直し,次の EuroPLoP 会議で提案するためのパターン ランゲージを作ることです. この仕事の結果,私達は EuroPLoP (訳者注: 英語) と PLoP (訳者注: 英語) の両カンファレンスに論文を提出しました.
私達は引き続きこの新しいウェブサイトで仕事をしています. フィードバックを歓迎します.
新規: 若しくはもっと「活動状況」を見たい場合は,私達の wiki サイト (訳者注: 英語) を参照してください.
私達のうちの誰かと下記のカンファレンスで会うことができます.
私達はいつも EuroPLoP (訳者注: 英語) で提案を行っています.
私達はPLoP (訳者注: 英語) においても提案を行っています.
ジョー (Joe) によります. カンファレンスのページ (訳者注: 英語).
ジョー (Joe) によります. カンファレンスのページ (訳者注: 英語).
私達は下記のカンファレンスで最近会合しました.
ジョー (Joe) による 『教育パターンの発掘』.
カンファレンスのページ (訳者注: 2003/12/26 現在リンク切れ).
ユッタ (Jutta) と マルクス (Markus) による 『パターン ランゲージの育成』.
非公式の会. カンファレンスのページ (訳者注: 英語).
非公式の会.
カンファレンスのページ (訳者注: 英語).
あなたがプロジェクトに貢献できるいくつかの方法が有ります. どの方法も歓迎されるし同じくらいに重要です!
現実での実践に固く結び付くことで,パターンは力を発揮します. それが成功裏に試されておらず,また,継続的に実践されない場合,パターンはパターンではありません. 「パターン テストパイロット」の仕事は,実際にパターンを試し,作者へのフィードバックを行うことです.
より多くの人々がパターンを目にし,そして読むことで,パターンはより良くなります. これは,外国語 (英語という名の^_^) でパターンを書かなければならない英語を母国語としない人達にとって特に言えることです. レビューアの仕事は,パターンを読み,内容と言葉と形式について作者へのフィードバックを与えることです.
もちろん誰かがパターンを書かなければなりません. 当然のことながら,これは作者によって行われます.
現状におけるこのプロジェクトの重大問題のうちの一つは,誰もこのプロジェクトを知らないということです. 従って,私達がより多くの宣伝をしてもらうことは極めて重要です. もしあなたが PPP が好きでその成功を願うなら,雑誌に記事やコラムを書く際や,講演や論文によるカンファレンスや,人々に PPP のウェブサイトを見せて会社や大学で訓練を行う,等々の機会に是非とも宣伝をしてください.
若しあなたが私達に加わりたければ,我々に連絡を取るためにフィードバックを使ってください.
私達は,あらゆる種類のフィードバックを歓迎します. 継続的にパターンを試してその内容や形式を改善するためのフィードバックを行ってくれる実践者とのつながりによって,パターンはいつも生命を得るのです.
基本的に,私達へのフィードバックを行うには二つの方法が有ります. 個々のパターンかパターン ランゲージへのフィードバックが有れば,直接作者に eメールをすることができます.
通常はフィードバックが有る場合は,下記のフォームを使用するか,或るいは,代わりに ユッタ (Jutta: jutta@pedagogicalpatterns.org,PPP のウェブマスター) にメイルを送ることができます.
ありがとうございます!
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